アメリカで和菓子 - 練り切り
まだまだ寒いマイナス気温のシカゴですが、春の雰囲気を求めて友達と練り切りを作りました。
アメリカのお菓子も季節の果物を使ったパイ(初夏のチェリーパイ、夏のブルーベリーパイ、秋のアップルパイなど)や、季節のイベントならではのお菓子(イースターのキャロットケーキやハロウィンのパンプキンパイ)など、季節感のあるお菓子はたくさんありますが、やっぱり季節を体現する練り切りは日本ならではで日本人であることに喜びを感じるお菓子でもあります。
私は練り切りの作り方を札幌にいるときに西区の老舗和菓子やさん「三恵堂」のご主人から習いました。寒い冬に冷たい水で豆をさらしたり、暑い夏に餡子を火にかけながら練ったりと、ご主人の修行時代の話に耳を傾けながら、慣れない手つきで練り切りの成形をしたを思い出します。
練り切りは、豆、砂糖、白玉粉の3つの材料があればできてしまうとってもシンプルな和菓子。以前は豆の皮むきから始まり、豆を水にさらして白あんを練って、成形して練り切りを作っていたのですが、さすがに一日がかりの作業になってしまうため、最近は一時帰国の際に買ってきた富澤商店の白あんパウダーを使って作っています。
本帰国を控えた友達が、練り切りを作ってみたい!と我が家にきて、二人で昼食を挟みながらの練り切り作り。上記の材料の他、食用色素と、道具は竹串、茶漉し、クッキー型など特別なものではなく家にあるものを使って成形できます。道具の中でも大切なのは、サラシ!練り切りの成形時に生地が手につかないよう常に手を適度に湿らせて置くのが綺麗な成形のコツなのですが、サラシは手に糸くずがつかず、色素の色がついても綺麗に落ちるし、複数枚用意しておけば茶巾絞りにも使えるしでかなり万能なんです。
一袋の白あんパウダーを使って、今回は13個できました。練り切りは今回が生まれて初めて!という友達も、とても上手にできたと思います。何よりすごく楽しんでくれたのが私にとって一番嬉しかった!桜、伊予柑、うさぎ、椿などなど、デザインを考えおしゃべりしながら手を動かすのは、癒し効果もあるようです。
まだ花の咲かないちょっとグレーなシカゴだけど、テーブルの上には一足早い春が来たみたい。しばらく休んでいた練り切り作り、また再開しよっかな。